キムライフ・キムライブ

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北方領土交渉で思い出した、欧州で学んだ日本と欧州の国境の違い。

今、再び北方領土問題がロシアと議論されています。
 
ロシアはまず第二次世界大戦の結果を全て受け入れることがスタートだと主張するのに対し、日本は北方領土が日本固有の領土であることを主張、平行線であることが報じられています。
 
今日は、昔話の続きからちょっとはずれて、ヨーロッパに赴任していた頃の話をしたいと思います。
 
ヨーロッパに赴任している時、車で旅行して驚いたことの一つが国境です。
 
国境が、高速道路を運転していて、山や川があるわけでもないのに、突然現れるんです。
 

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日本の県境の場合は大抵、山や川といった自然の障害が県境になっていて、県境は必然的、まさに各県に固有の領土があるように感じられますが、欧州はそうではありません。
 
現地の人にこのことを聞いたところ、
 
それは戦いの結果だと教えてくれました。
 
陣取り合戦の結果、押しくらまんじゅうでできたのが国境というわけです。
 
例えば、アルザス地方は鉄の産地ということで常にフランスとドイツが取り合っていた場所です。
 
その中心都市、ストラスブールに行くと、今はフランスですが、ドイツのような街並みを見ることができます。また、アルザスワインドイツワインと味が似ています。
 

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だから、ヨーロッパに住む人たちの国に対する思いはかなり違います。

 
ベルギーのような資本主義の国でも、建国記念日のお祭りのハイライトは軍隊の行進です。
 

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軍隊の行進を見て、ベルギーの老若男女が喜び、軍隊に対するリスペクトまで感じられるのを見てとても驚きました。日本に例えれば、天皇誕生日のお祭りで軍隊パレードをするようなもんです。
 
でも、考えてみれば当たり前です。国境は軍隊がせめぎあいの中でかちとったものなわけですから。
 
彼らにとっては、国とは戦って勝ち取ったものなんです。
 
日本の場合、国境は海。別に軍隊があってもなくても国はあります。
日本人には国は勝ち取ったものではなく、自然か神様に与えられたものという感覚があります。
 
北方領土問題にしても、尖閣諸島問題にしても、外国が力で国境を決めようとしてくるのに対し、日本は歴史的な経緯とか国際的な約束事を主張します。
 
こうしたすれ違いは、日本と海外の国家観の違い、国境に対する考えの違いからくるのではないかと思います。
 
どちらが正しいのか?それは、国の成り立ちやロケーションによって変わる。どちらかが正しいということはないのかもしれません。
 
ただ、日本の国家観や国境の考え方はグローバルスタンダードではないことは確かです。
 
加えて、国が神様がくれたあたりまえのものという意識が強いために、日本人は国というものに対するありがたみをあまり感じていないように思います。
 
むしろ、太平洋戦争の苦い経験と相まって、国のことを語るのは右翼で警戒すべきことのようにあつかわれているのが現状です。
 
でも、少なくとも、国のありがたさを、もっと日本人は感じるべきではないか。それは決して右翼とか軍国主義とは違う。欧州では当たり前に大切なことです。
 
そもそも突き詰めて考えれば、国や国境にかぎらず、仕事にしろ、幸せにしろ、およそ自分でつかむものって、まじめにやっていたら誰かが与えてくれるものではなく、自ら戦って勝ちとるものかもしれません。
 
必ず何か学べることはある
学んだことは次の人にわたす
Everything is beautiful, nothing hurt