66社あったオート店の名称を変更、それに伴い看板、ユニフォーム、名刺など全てを変更する大きなプロジェクトでした。
当時シビックやプレリュードが若い人に人気でホンダがすごく伸びていました。狙いは打倒ホンダです。その後投入されるアルテッツァやヴィッツなどの新型車を若い人に効果的に販売するための重要プロジェクトでした。
98年8月18日が新社名告知スタートの日。
新聞、TV告知が一斉に流れる日です。ところが、その日までに看板切り替えが間に合わなかったお店が4社ありました。
長い時間と工数をかけて、その日のために努力してきたのに、しかも、看板切り替えのためのサポート施策もしっかり展開していたのに、間に合わないとは?
そもそも名前が変わるって告知が流れるときに、看板が変わってなくて困るのはそのお店です。
何故なんだ?
その理由がわからなくて、4社の共通点を一生懸命考えました。そして、一つ見つけたんです。
トヨタには地区担当員という仕事があります。地区担当員は何社か販売店を担当して、トヨタの施策を説明したり、お願いをしたり、相手の要望を聞いたりして、販売店との関係を深め、強い販売ネットワークを作るために働きます。
4社に共通していたのは、その地区担当員と販売店の代表者との仲が悪かったことでした。
代表者の方はとにかく嫌いな地区担当員のお願い事を聞きたくなかったのではないか?それで、わざと少し切り替えを遅らせたのではないか?
ほんとの理由はわかりません。そんな子供みたいなことがあるのか?でも、その時見つかった共通点はそれだけでした。ショックでした。仕事は理屈で動くものと思っていたからです。
人生観が変わりました。
理屈では人は動かない。
理屈と感情の両方を整えないといけないことを知りました。それ以来、理屈と気持ちはフィフティフィフティ。そう思って仕事をするようにしています。
ていうか、そもそも人間ってそういうもんだと思うようになりました。
人は気持ちで動く
必ず何か学べることはある
学んだことは次の人にわたす
Everything is beautiful, nothing hurt