遅くまで残業して、よく部下と一緒に帰っていました。ある日、その帰りのクルマの中でぼくは車を運転しながらこんな話を彼にしました。
「俺は、自分らしく仕事して、それで認められたらうれしいし、認められなくて偉くならなかったとしても、別にいい。風のように生きたいって言って入った会社だし、そんなに偉くなりたいわけでもないし」
それを聞いた彼が、急に怒り出しました。
「そんなさびしいこと言わないでください自分がいいなと思ってる上司にはえらくなってほしい。偉くならなくていいなんて言わないでください」
驚きました。
自分は入社以来、自分が思うように楽しく働くということしか考えてなかったし、自分のことをそんな風に見ている人がいるとは思いもよりませんでした。
その時、思いました。
そうかぁ〜自分の人生って、自分一人の人生じゃないんだなと。
認めてくれている会社に対する恩もあるし、部下を持てば、自分を目標にがんばる人もいるかもしれない。
人の幸せのために働こうと決めていましたが、その人の中には、お客様やクルマを売ってくれている販売店の方々だけでなく、職場のなかまもいる。
自分とは、自分が思い込んでいる自分だけでなく、人が見ている自分もいる。
人が見ている自分がぼくから見てしっくりくるかどうかは別にして、人が見ている自分も事実として引き受けて生きよう。
そう思いました。
その頃まで、実は自分にあんまり自信がなくて、例えば、誰かを飲み会に誘うなんてことも、断られるのがイヤでできなかったのですが、それからは、そんなこと考えずに、自分から誘うようになりました。
おかげで、今たくさんのお友達がいます。ありがたいことです。
誰でも必ず誰かの役に立つ
自分なんてとか思わずに、そう思って生きればいいと思うし、そうやって生きた方がきっといい。
必ず学べることはある
学んだことは次の人にわたす
Everything is beautiful, nothing hurt