キムライフ・キムライブ

もらったものは次の人に渡す。日常での気づき、過去のトヨタでの出会い・経験、大好きな本や音楽などからもらったものがどこかの誰かにわたり、もし役に立てればうれしいです。

トヨタ流OJTのしかた。ステップ1 ちょっと難しい仕事をつくる

OJTとはオン・ザ・ジョブ・トレーニングの略、仕事を通じて教えること。いい仕事をさせて部下を育てることです。
 
トヨタ流のOJTには、
 
ステップ1 ちょっと難しい仕事をつくる
ステップ2 本人のやる気をつくる
ステップ3 やり切らせる
ステップ4 達成感をあたえる
 
の4つのステップがあります。
 
 
ステップ1 ちょっと難しい仕事をつくる
 
いい仕事をさせて育てるわけですから、OJTで一番大事なことは成長できる仕事をあたえることです。
 
では、成長できる仕事とは何か?それは、その人にとって、ちょっと難しい仕事です。
 

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難しくないこと、できることをいくらやっても新しい能力は身につきません。そうかといって難しすぎて達成できなければ、残るのは挫折だけです。
 
人は、ちょっと難しい仕事をクリアするために努力し、ギリギリ頑張って、なんとか達成した時、新しい能力を獲得することができます。一皮むけるってやつです。
 
では、どうやってちょっと難しい仕事をつくるのか?
 
まずは、その人の能力を知ること。
 
何が強みで何が弱みか?得意なこと苦手なことは何か?好きなこと嫌いなことは何か?
 
能力といってもいろいろあります。考える力、話す力、行動する力、説得する力、巻き込む力、まとめる力、やり抜く力、などなど。
 
それぞれの能力のレベルがどうなのかを把握しなければなりません。
 
人は自分を基準に自分より良いか悪いかでその人の能力を判断しがちですが、それではいけません。できるだけ、力の絶対レベルをつかむようにします。
 
なぜなら、自分がとても高い能力を持っていることで、部下が自分ほどできないことでも、絶対レベルは求められる能力に達していることはあるし、逆に自分が不得意なことで、部下が自分よりできても、求められる能力に達してないことだってありうるからです。
 

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そのことを思い知った経験があります。多くの人がする経験、子育てです。自分は、例えばミュージシャンになるとか、自分ができなかったことや夢を子供に求めることはしないと決めていました。でも、自分ができたことはできると思って、求めました。
 
しかし、自分の子供でも、自分ができたことでできないことはあるし、できなかったことでできることもある。
 
自分の子供ですら違うのだから、ましてや他人なんてぜんぜん違う。
 
いかに自分を忘れて、まっさらにその人の能力を見ることができるか?
 
以前、ご紹介した大村はまさんという国語の先生は、こう書かれています。
 
子どもがみえるということが、まずおおもと。でも、子どもの本心を引き出すのはむずかしい。聞き出すのではなくて、子どもから問わず語りに出てきたことばにしか、子どもの真実・本心は読めない。そのためには、まず教師がたくさん話をすること。そして、子どもが話し出したら、体じゅうで聞くこと。

 

日本の教師に伝えたいこと (ちくま学芸文庫)

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さて、そうやって部下の能力をつかめたら、仕事をつくります。でも、やらなければいけない仕事は決まっています。都合よく部下にとってちょうどいい仕事なんてありません。
 
ちょっと難しい仕事は部下にあわせてつくらなければなりません。
 
では、どうやってつくるのか?
 
仕事には必ずプロセスがあります。調べて、考えて、対策を考えたら、説得して、合意をつくって、実行して……… つまり、問題解決のプロセスです。
 
もし、考えるのがとても苦手な人だったら、ある程度考えるステップはマネジャーがやってから、仕事をあたえる。調べるのが苦手だったら、そこだけ少しサポートする。逆に、行動力のある人なら、実行は完全に任す。
 
そうやって、自分が何をやって、何をサポートするかを決めることで、部下にとって、ちょっと難しい仕事をつくるわけです。
 
ステップ2以降はまた明日。
 
必ず学べることはある
学んだことは次の人にわたす
Everything is beautiful, nothing hurt