キムライフ

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トヨタの労使関係づくりで、信頼を築くために行った3つのこと

信頼が大事だというのは、営業の時に強く教えられたことでした。そして、不確かな未来をともに目指すリーダーがメンバーの安心感を生むのに必要なことは信頼関係です。
 
トヨタには多くの苦難を乗り越えた末に築かれた労使協調があります。それはどうやって築かれたのか?人事の時の担当役員が教えてくれました。
 
今では労使協調が当たり前になっていますが、トヨタには戦後たいへん激しい労働争議がありました。その様子は、ドラマLEADERSでも描かれています。
 
労働争議があったのが1950年、当時の従業員の3分の1を解雇、トヨタ自動車トヨタ自工とトヨタ自販に分離させられます。そして、その責任をとって、創業者豊田喜一郎は辞任。その後、トヨタが復活した時には、帰らぬ人となっていました。
 
それから12年が経って、労使宣言が結ばれて、現在の労使協調路線が始まりました。
 
そんな歴史の中で、どうやって信頼が培われたのか?ふりかえると、3つのことを貫いてきた結果だと、教えてくれました。
 
まず、お互い、同じ船に乗っていると思うこと。
 
お互い相対するのではなく、会社という同じ船に乗っているということをお互い認識する。その船が沈まないように、一緒に努力し、その船がめざす未来に向けて進む。
 

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次に、ウソをつかないこと。
 
ウソをつかないためには、安易に約束しないことも大事。悪気はなくても、できないことを約束して破ってしまっては信頼を失います。
 
何かの本で、政治の世界では誠実になるためには力も必要と書いてありました。強くなること、実現する力をつけることもウソをつかないためには必要です。
 
会議で決まったことで、会議のときに何も発言せず、反対もしなかったのに、実行しなければ、それもウソ。
 
また、糸井重里さんは、大げさな言葉もウソだと言われています。
 
例えば、何かを食べた時、「至極の」とか「奇跡の」とか大げさに美味しさを話す人がいますが、本当にそう思えているのか?
 
あるいは、カタカナの表現。「エクセレント!」とか「イノベーション」とか「ソリューション」とか、よくわからないことをカタカナでごまかすのもウソ。
 
仕事に対するスキルと義務感が、自分が本当にそう思ってないことや、よくわかっていないことを言わせてしまいます。
 
ウソをつかないというのは、簡単そうで、大変なことです。
 
最後に、徹底的なコミュニケーション
 
心から信頼しあえる仲になるためには、誠実なコミュニケーションをたくさんとることが必要です。
 
誠実さとは、衝突を恐れずに、率直に、正直に思っていることを言うこと。もし、それで相手が気を悪くしたら、誤解がとけるまで何度でも話すこと。相手の気持ちや状況に思いをはせて、相手の話をぜんしんで聞くこと。
 
コミュニケーションもまた、とても難しい。
 
この3つのことを12年間つらぬいて、労使は心から信じ合うことができた。同じ船で未来を目指すことができた。
 
今また、そんな信頼を築かなければいけない時代が来ているように思います。
 
必ず学べることはある
学んだことは次の人にわたす
Everything is beautiful, nothing hurt