キムライフ

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欧州と日本の会議のちがい。欧州の人はなぜ重要でないことを堂々と発言し、なぜ日本人は無口なのか?

ヨーロッパの人は会議で各々の人が議論の流れにあまり関係のないことでも、堂々と発言します。それはなぜか?
 
欧州の会議では、皆が本当によくしゃべります。会議の目的や議論している内容に沿った発言であればまだいいのですが、少し話しはそれることになっても、ちょっとでも関連していることを思いつくと話す。
 
何かを思っても、これは今の議論とは直接関係ないので後のステップで話そうとか、自分の意見が議論の流れに貢献できないかどうか考えて発言を控えるとかいうことがほとんどありません。
 

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目的に向かって建設的な発言を重ねて効率的に会議をしようと思う日本人とはまるで違います。
 
最初、これは属人的なもので、そういう発言をする人が馬鹿なだけだと思っていました。しかし、そうなると馬鹿があまりに多いことになります。
 
そして、ある時、気づいたんです。
 
ヨーロッパの人たちは皆が違うということを前提にしているということを。
 
当時のトヨタモーターヨーロッパ、トヨタの欧州本社には30以上の国籍の人が働いていました。女性の比率も日本に比べれば高い。
 
さらに、ほとんどが新卒採用ではなく、一人ひとり違ったビジネスキャリアをもっています。
 
皆が新卒で同じ会社で同じような経験をしてきた者同士が働く日本とは大違いです。
 
違うことを前提にすると、一人ひとりが何を考えているか、どう感じているかわからない。自分の考えていることを相手がどう思うかもわからない。自分の考えはみんなと全く違う視点のいい考えなのかもしれない。
 
違うと思っているから、とにかく、皆が思いつくことを発言して、その中からいい知恵が見つかったり、違うアイデアを合わせることですばらしいアイデアが考えたり、誰もが納得できる企画がうむことをねらうわけです。
 
例えば、一つの絵をつくるために、皆があらゆる角度からとった写真をもってきて、それをパズルのように組み合わせて絵をつくりあげる感じです。
 
一方、日本の場合は、皆が同じだということを前提にします。
 
だから、いろいろ発言する必要はありません。皆が同じ目的をもって、その目的に向かって発言し、結論を導き出す。
 
あまり無駄だと思うことは話さないし、空気も読みながら、話の流れに貢献できることを話そうとします。
 
逆に、違うことは仲間はずれになるので怖い。だから、違うと思うと黙る。
 
黙ったまま、できるだけ相手のいう事を理解し近づこうとする。そして、何か妥協案を見つけて発言する。
 
例えて言えば、何かをつくるのに、皆で粘土をこねくりまわして、つくりあげる感じです。
 
どちらがよいかは、置かれた状況や仕事の性質によって変わるので、一概には言えませんが、ただひとつ言えることがあります。
 
それは、同じ事を前提に考える日本のやり方は、違う相手に弱い。
 
空気を読むなどということが通じるはずがない。仮に通用したとしても、それは日本の方が決定権を握っている場合であって、その決定は、相手に大変なストレスや不信感を産むに違いありません。
 
日本人は違うなと思うと黙って考え込んでしまう。しかし、相手にしてみれば、黙られては何を考えているかわからないし、黙って考えたあげくに日本人が必死の思いでだした妥協案も、突飛に感じられて終わりなんてこともあるかもしれません。
 
完全にすれ違いです。このすれ違いは日本人には不利なすれ違いになります。なぜなら、欧州では発言しなければいないのと同じ。能力のない人に見えてしまうからです。
 
また、この先どうなるのか、全員がよくわからない時には弱いと思います。この先どうなるかわからないことについては、空気は読みようがないからです。
 
日本のやり方は、日本の中ではとても効率的ですが、今みたいに世の中がグローバルになって、先が読めない時代には変えざるを得ない。
 
それがわかってから、ぼくもとにかく発言するようにしました。
 
実際に発言してみると、これがなかなかいいんです。
 
自分の発言が役に立つかどうかを自分で考えるのではなく、相手が決めてくれると思って、すぐ発言するのは、楽だし、発言した内容に対し、いいねいいねなんて言われると気持ちもいい。
 
何より、時にはほんとに自分では思いつかないようなアイデアが生まれることもありました。
 
そもそも人は一人一人違うんだから、それを同じということにする方が無理がある。
 
人は違うということを基本に、同じにすることと違ったままにすることをちゃんとわける。そうしないと、みんなと違うと思って不幸になる人が増えると思います。
 
違うことを出発にしたほうがおもしろい。
 
必ず学べることはある
学んだことは次の人にわたす
Everything is beautiful, nothing hurt