キムライフ・キムライブ

もらったものは次の人に渡す。日常での気づき、過去のトヨタでの出会い・経験、大好きな本や音楽などからもらったものがどこかの誰かにわたり、もし役に立てればうれしいです。

道具でそろえるか、人の技能でそろえるか?スケジュール表で大議論。

ヨーロッパは人はそれぞれ違うということを前提にし、日本はみんな同じということを前提にした社会だという話を書きました。
 
それがハッキリわかるのが、食器の違いです。ヨーロッパは誰でも同じように使えるように、スプーン、フォーク、ナイフと機能別に道具をつくります。
 
ヨーロッパのスーパーのキッチン用具売り場に行くと、とても面白くて、いろんな道具を見つけることができます。
 
にんにく潰し器、マッシュポテト用のポテト潰し器、スパゲッティ用の大型フォークのようなスプーン、ポテトフライ揚げ器、ワッフル焼き器などなど。

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一方、日本は、いろんな機能を果たすシンプルなお箸という道具を、人にお箸の使い方を訓練して、使います。

 

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仕事でも同じだなと思うことがありました。
 
メンバーに仕事の段取りをしっかり決めて取り組むように言ったんです。すると、
 
メンバーがスケジュール管理のためのスケジュール表のフォーマットについて、やたらに時間をかけ、えんえんと議論を始めたのです。
 
スケジュール表なんて、単純なもので、フォーマットなんかさっさと決めて、早く皆でスケジュール管理を始めればいいのにと思って見ていたのですが、なかなかそうはいきません。
 
馬鹿じゃないかと思いましたが、そこでキッチン用具を思い出し、
 
彼らは今、どんなに違う人でも必ず同じ使い方になるような道具を作ろうとしているんだなと思いました。
 
マクドナルドなんかは、料理という本来であれば味の違いがかなり出るはずのビジネスでアルバイトを使って、世界中で同じ味のものを同じ品質で提供することに成功していますが、よく見てみると道具の工夫が素晴らしい。
 
例えばポテトフライ、フライ機が標準、温度と時間が設定されており、フライを紙の容器に入れるおたまのような道具も専用の道具で同じ量が入れられるようにうまくできています。
 
一方で、日本流のやり方をある程度貫いてうまくいった例もあります。代表例がトヨタ生産方式です。トヨタ生産方式は工場で働く一人ひとりの知恵を大事にします。決められたとおり働くだけでなく、訓練された技能、問題解決能力に基づいた改善が求められます。ある意味、お箸文化です。
 
これを、外国でも、徹底した教育と生産システムで成功させました。何も考えず決められたことをやる人の集まりより、訓練され考える人たちの集まりの力が優れていることを証明しました。
 
さまざまな仕事において、たかが道具、されど道具、ルールをきちんと決めて、違うことを前提に仕事ができる仕組みをつくるのか、訓練により同じ技能を持った人たちの集団をつくるのか。
 
道具をそろえると、誰でもすぐできるようになる。人を教育するのは時間がかかるけど、ちゃんとできたら力は大きい。状況に応じて、使いわけるといいなと思いますが、こんなところにも、欧米と日本の文化の違いが出ていると思います。
 
必ず学べることはある
学んだことは次の人にわたす
Everything is beautiful, nothing hurt