キムライフ

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英語と日本語の違いからわかったこと その1 なぜヨーロッパの人は頑張りますと言わないのか?

人間にとって言葉はすべてです。
 
あるものはあるがままにあると思っている人がいるかもしれませんが、そんなもっとも当たり前のことですら、人は何かを見たとき、自分の頭の中にある言葉にあてはめて理解するわけで、そういう意味で言葉はすべてだと思います。
 
その言葉が日本と欧米ではまるっきり違うわけですから、ものの考え方や見え方はまるで違ったものにならざるを得ません。
 
言葉を正しく理解することはすべての土台とです。ところが、日本人にとって英語を正しく理解するということは大変難しい。
 
そのひとつが、英語で最もよく使われる動詞、is,areといったBe動詞です。
 
このBe動詞は数学でいう=イコールと同じ意味です。
 
日本ではこれは「は~です」と習いますが、これは少し違います。
 
例えば、現在進行形、時制の一形態として「~している」を習いますが、欧州の人はそんな風に話しているわけではありません。
 
I am runningと言う時、これは「私=書いている状態」、「I = running」と言っているのであって、「I + am running」と言っているわけではありません。
 

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受身形も同じで、日本では「~されている」と習いますが、欧州の人がI am calledと言う時、「I = called」、「私=呼ばれている状態」と言っているのであって、「I + am called」とは言っていません。
 
悲しいことに、我々日本人は英語教育の中で、すでに英語を正しく理解できないようにマインドセットされています。
 
Be動詞が実は、全てのものを=で結ぶ言葉だということがわかると、欧州の人の考え方のひとつの本質が見えてきます。
 
彼らは、自分も含め、全てのものを=で結んで語っているわけで、自分も含めて、全てを数学のように話しています。
 
自分を行動している主体として考える(Be動詞と動詞をセットで動詞として考える)日本人とは違います。
 
 
こうした違いが仕事を進める上で、時として根本的な不信感を生みます。
 
日本人から見ると、西洋の人が無責任に見えたり、傍観者に見えたりすることがあるのです。それは、
 
ヨーロッパの人は、うまくいかなかった時、頑張りが足らなかったとは絶対言わないのです。
 

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例えば、販売部門が計画割れをした場合に、欧州の人は、市場が予想を下回った、販売施策が狙いどおりだったが競争相手が強かったなど、発言が分析的で、日本人には他人事みたいに聞こえることが多くありました。
 
彼らにしてみれば、起きたことについていつものように語っているだけだと思うのですが、日本人が聞きたい言葉、「最後の最後まで頑張った」とか、「1台でも多く売ろうとした」などといった自らの行動および気持ちについて語られることがないのです。
 
日本人が「それは無責任じゃないか」「販売努力が見えない」などと徹底的に議論すれば、わかりあえるのかもしれませんが、日本人は大抵あまり発言することはせず、あとで、日本人同士で「だから、こちらの人は信用できない」などと語り合ってすますので、たちが悪い。
 
また逆に、日本人は何かが起きたときに、「誠心誠意頑張る」「やれるだけのことはやる」などと精神的なことを言いますが、しばしば結果を伴わないことがあります。
 
日本企業の不祥事の時のコメントがその典型で、いろいろな場でこの種の発言を今後の対策として語るのですが、これが欧米の人たちにとっては大変不評です。
 
欧州の人はもっと具体的に何をやるのか、その内容を聞きたいのです。精神的なことをいくら言われても信用しません。信じるに足る対策が計画され実行されるという事実をみて初めて信用します。
 
どちらがいいかは一概には言えません。状況によって異なるように思います。
 
その精神論のおかげで日本は高度経済成長を実現し、経済大国になりました。
でも、その精神論のおかげで、冷静に考えれば全く勝ち目のないアメリカとの戦争に突入し、機関銃の弾丸が吹雪のように飛んでいるところに白兵突撃を繰り返しました。
 
一方、ほとんどの科学が、西洋で発展したのは、全てを分析的に真理を語ろうとする英語やフランス語など西洋の言語も原因の一つではないかと思います。
でも、その反面、たしかに最後のがんばりとか、一心同体となって心一つに、なんていうことは苦手です。
 
人は知らず知らずのうちに、言葉のルールで考えています。そのことを時々思い出してみるのもいいと思います。
 
必ず学べることはある
学んだことは次の人にわたす
Everything is beautiful, nothing hurt