キムライフ・キムライブ

もらったものは次の人に渡す。日常での気づき、過去のトヨタでの出会い・経験、大好きな本や音楽などからもらったものがどこかの誰かにわたり、もし役に立てればうれしいです。

絵画の移り変わりを見ると、その時代、人々が何を信じていたかがわかる。

ヨーロッパの旅行では、モネやセザンヌゴッホが描いた街や景色をみてまわりました。
 
以前書きましたが、ニューヨークにもジャクソンポロックやアンディウォーホールといった好きな画家が書いた絵を見に行きました。
 

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絵をぼーっと、じーっと観ながら、頭を空っぽにしたり、思い浮かぶことを考えてみたりするのが好きです。
 
絵画とは、常にその時代、人が信じるもの、その時代に力がもっているものを描いていると思います。
 
まず、むかし、まだキリスト教会が絶大な権力をもっていた頃の西洋画は、ほとんどが、宗教画で、キリストやマリア、聖書の場面、天国や地獄が描かれていました。
 

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その後、絶対君主制の時代になると、王様や王様の家族の絵がたくさん描かれるようになり、ブルジョアジーの時代には、お金持ちの肖像画がたくさん描かれました。

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その次が、労働者です。ミレーの農民の絵が有名ですが、あの絵が描かれたときは、こんな普通の人たちが絵になるのかと随分話題になったそうです。この頃、ちょうど共産主義が生まれており、そうした大きな時代の流れがあの絵が生まれた背景にはあったと思います。

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そして、ミレーが農民を描いてから間もなく、景色を自分が感じたように描く印象派が生まれます。

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真実がそのもの自体(写実)ではなく、自分がどう見たか(主観)にあるという価値観に支えられたこの絵画は、産業革命と共に個人主義が台頭した時に生まれました。ニーチェが神は死んだと宣言し、実存主義を確立したのもこの頃です。
 
その後、時代はさらに移り変わり、ロシア革命が起こり、アインシュタイン相対性理論が発表された頃、ダーウィンの進化論、マルクス唯物論科学など理論が真実とされる時代になり、抽象絵画が生まれます。
 
抽象絵画がロシア人のカンディンスキーが革命後のロシアで始めたのは偶然ではないと思います。

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その後、第2次世界大戦をへて、ベトナム戦争が始まり、科学全能の考え方はおかしいのではないか?との疑問が人々に生まれ、人間一人一人の自由が大切だという価値観がひろがっていた頃、
 
ジャクソンポロックのアクションペインティングが生まれました。
 

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絵の具をドリップするだけのその絵画は、人の行動の自由こそが最も尊いことを表していると思います。
 
それと同じころ、大量生産でモノが街にあふれ、工業がつくる幸せに囲まれていた時、その力を表すとともに、そのことへの警鐘を鳴らすべく、
 
アンディウォーホールキャンベルスープ缶を描きました。

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そして今、絵画は芸術の最前線からしりぞき、新しい絵画は生まれなくなりました。
 
最近の絵画はせいぜいきれいだなーとか、面白いなーとか、壁にかけるインテリアの役割しかないように思います。
 
このことは、現代に多くの人が信じられるものがなくなっている証、一人一人が自ら信じることをつくる時代の証なのかもしれません。
 
必ず学べることはある
学んだことは次の人にわたす
Everything is beautiful, nothing hurt