ベンチャーと大企業の違いをいろいろ書いていますが、その違いがとてもよくでてるのがコンビニだと思います。
だから、同じように見えて、ずいぶんちがう。では、
どこが違うのか?
セブンイレブンは死に筋管理で有名です。
死に筋管理というのは棚においてある品物であまり売れないものを徹底的になくしていくという考え方です。徹底ぶりはすごく、場所によって変える、日によって変える、時間によって変える。
その発想のベースは、お客様がお店に来た時の機会損失というムダを徹底的にはぶくという考え方。
お客様がお店に来て、欲しいものがなくて帰ったら、お客様にとってムダ足。お店にとっても売上の機会をのがすことになる。それを徹底的になくそうと考えます。
このやり方を聞いた時は、徹底的にムダをなくしていくトヨタ生産方式と似ているなぁと思いました。
店舗の現場で、どんなお客様が来ているのか、そのお客様に対して、
現場に何を置けば喜んでもらえるのか、そう考えて、次から次へと商品やサービスを増やして進化していく。
銀行ATM、宅急便、おにぎり、高いおにぎり、弁当、レトルト、おでん、カフェ、その一つ一つに現場で思いついたんだろうなぁと感じるおいしさや工夫がある。
一方のファミマは、商社の強みのネットワークを活かして、品揃えを充実していきます。
結果、同じようなものを置いていても、小さな違いがでてくる。
まず、セブンイレブンのほうが美味しい。
いやいや、ファミマの方が好きだという人もあると思いますが、僕はそう思います。おにぎりのご飯のふっくら感、サンドイッチのパンのモチモチ感、カフェラテのミルクの泡だて方、同じ商品でも一味違います。
次に、新しいジャンルのほとんどをはじめたのはセブンイレブンで、ファミマはそれをいち早くフォローすることが多いこと。
そして、細かい心づかいがセブンイレブンにはあること。
たとえば、カフェですが、セブンイレブンはコーヒーを入れている間、ドアが閉まって、間違って火傷することがないようになっています。
最後に、ファミマは商品の宣伝に芸能人を使うことが多いこと。
レトルトのお惣菜にも、香取慎吾をキャラクターに使って、商品のブランド化を進めています。商品を広告でブランド化して売るというやり方が大企業的だなと感じます。ファミチキもヒット商品に育てた後、うまくブランド化して商品魅力とラインナップを強化されている。
ベンチャーはお客様視点で現場発想、ゼロから考える。大企業は、持っているものや力を使って、成功例を追いかけ、追い抜こうとする。
その違いがとてもよくでている。
しかも、両方が成功しているところが面白い。
今まで書いてきたことからすれば、大企業的アプローチは失敗するように思いますが、ファミマもすごく成功している。それは、おそらくまずはトライアルなんて言ってなくて、最初から、事業としての明確な目標と戦略を持って、絶対追い抜く覚悟で取り組まれたからではないか?
勉強になります。
必ず学べることはある
学んだことは次の人にわたす
Everything is beautiful, nothing hurt