キムライフ

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国連国際紛争調停官が教えてくれた命をかけた交渉、調停で大事なこと

すごい方とお食事をしたことがあります。国連国際紛争調停官です。
 
昨日は海兵隊参謀本部の究極の妥協の話をしましたが、国際紛争の調停もまた究極の妥協、合意をえる仕事だといえるでしょう。
 
その方は、コソボアンゴラ、イラン、イラク、シリア、ISと国際紛争の調停を約20年、
 
今まで銃で撃たれたこと8回、うち7回は胸にしまった金属製の名刺入れに守られ、1回は肩を撃たれ3日間気絶、
 
プロの殺し屋は銃で撃つ時、頭ではなく、心臓をねらうのだそうです。どちらも一発でしとめられますが、頭はすごく出血して帰り血をあびますが、心臓は出血がないのだそうです。だから、心臓に位置に金属製の名刺入れを入れておく。その命を守ってくれた弾丸が突き刺さった名刺入れは7つ並べて家に飾ってあるそうです。
 
そこまでして、どうして続けられるんですか?とお聞きすると、
 
「自分しかできない。やらなければいけないという気持ちが100、怖いから嫌という気持ちが98」
 
と答えられました。交渉をプライベートな理由で24時間ずらして、多くの人が虐殺されてしまったことがあったそうです。それ以来、必ず使命感がこわさに勝つようになったといいます。
 

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紛争調停で大事なことは3つだそうです。
 
1. なんでなんでと紛争の理由の真因に行きつくまで、相手の話を聞き続ける。
 
オウム返ししながら、納得いくまで理由を聞き続ける。そこで相手も気づいていない理由を見つける。それが見つかれば、それが糸口になり、調停が動き出すそうです。
 
調停が進まない本当の理由は、意外にささいなことも多いといいます。
 
これは、国連の話ではなく、製薬会社の薬草買い取り交渉の話です。薬草の値段が全く折り合わず、交渉は7年に及んでいたそうです。その方が、買取相手になぜそんなにたかい値段で売りたいのか?しつこく聞きます。そして、ある日トイレで一緒になった時、またなぜ?と聞いたところ、相手は全部売りたくないんだよね。親の思い出もあるし、少しは親戚に売りたいんだよねと答えたそうです。そのことがわかって、交渉は一気に進んだと言います。
 
2. 覚悟。動じない。
 
紛争中の人になんでなんで?なんてしつこく聞いていると、銃を突きつけられたりすることもあるそうです。その時に絶対に動じないこと。背中に汗をビッショリかきながらも、逃げないこと。信用してないことになる防弾チョッキは着ないそうです。
 
3. 屈託のない笑顔。ユーモア
 
どんな状況でも、屈託のない笑顔ができるか。そのためには、相手を信じ、自分を信じてもらうしかない。
 
相手を信じていることを相手に伝えるのが屈託のない笑顔だそうです。
 
また、ユーモアや笑いがどうしょうもなくなった調停をまとめるキッカケになることも少なくないといいます。頭を金髪に染めて、交渉に臨んだこともあるそうです。
 
真因を突き止めることが大事って、トヨタの問題解決に似てるなぁとか、覚悟とか笑顔とか、西郷隆盛坂本龍馬に似てるなぁとか思いながら、命がかかると、ごまかしは効かない、そう思いました。
 
その方、実はクラウンのユーザー。クラウンはユーザーの若返りが課題です。しかし、クラウンには叔父さん車というイメージもあって、これをどうやって変えるか、とても難しい課題でした。なので、
 
「クラウンのユーザーの若返りについて紛争調停の経験から何かアドバイスはありますか?」と伺いました。
 
「自分が買いますか?考えた企画や商談で自分が買いますか?買う、そう心から思えるまで考えて、決めて、行動することです」と言われました。
 
100年に一度の大転換期、とにかく、ごまかしちゃいけない、逃げてはいけない、笑顔で頑張る。
 
必ず学べることはある
学んだことは次の人にわたす
Everything is beautiful, nothing hurt