唯一無二のクルマ、ブランドをレクサスは目指しています。では、
唯一無二とはどうやって生まれるのか?
他と違うことをする、どこにもない最先端の技術を持つ、誰よりも努力する、いろいろと思い浮かびます。
LCチーフエンジニア佐藤さんが、LCは何も特別なことをしていない。今まで、中途半端にしていた基本、例えば、重心は低くて真ん中置くことを徹底しただけだと言われたことがありました。
それはおかしい。基本は基本なんだから、すべてのクルマのメーカーがやること。つまり、同じことのはず。同じことをしていてたら、違いはでないんじゃないか?
そう思って、質問しました。
基本を徹底して、LCは何故、どこにもないようなデザインや乗り味ができたんですか?
すると、佐藤さんはこう答えました。
日本人が作ったこと、レクサスに働く我々メンバーが想いを込めて、必死になってつくったからだ。
それを聞いて、なるほど〜とすごく納得してしまいました。
僕は音楽が好きで、いろんなジャンルを聴くのですが、中でも、ジャズが好きで、よく聞きます。で、
昔から、音楽を聴いていて不思議に思っていることがありました。それは、音符にしたらまったく同じように演奏していても、人や時代が違うと全然違って聴こえるってことです。
例えば、1940年代、ビバップというスタイルを築き上げたチャーリーパーカーが吹いた曲を全く同じように今の人が吹いても、あんまり感動はしません。
チャーリーパーカーの演奏には、音符やテンポでは表しきれない何かがある。
それはいったいなんなのか?
それは例えば、その時代の空気や全く新しいスタイルの演奏をしているという高揚感が音符にはならない何かを記録されているのかなぁ〜と思っていました。
でも、佐藤さんのお話を聞いていて、
表しきれない何かは、シンプルに演奏している人、チャーリーパーカーその人なんだと思いました。
その人がカッコイイとか、美しいとか、正しいと思うことに、自分の情熱をかたむけて何かを生み出す。
そうすれば、その何かは唯一無二になる。ほかの誰かがどんなに同じことをしても、そのとおりにはならない何かが生まれている。
結局、唯一無二とはその人自身。
地位や肩書きではなく、その人自身の技術であり、感性であり、生き様。自分の名前。
誰でも、唯一無二になれる。なろうとすれば。
そして、それがブランドになる。
そう思いました。
必ず学べることはある
学んだことは次の人にわたす
Everything is beautiful, nothing hurt