商品企画、ブランド、ラグジュアリーと初めてづくしではありましたが、書いてきたように、少しずつこれから何がポイントなのか、自分なりの考えを持てるようになりました。
次は、その
自分の考えを実際の仕事に反映していくことになります。ところが、これがなかなかすぐにはうまくいかない。
自分の考えをメンバーに話すと、そうですねという答え、反応になります。それで、理解してくれたから、きっと仕事のアウトプットも変わるだろうと思っていると、あんまり変わらない。みんなわかってくれているのに、それが行動の変化につながらない。
考えてみれば、似たことが昔にもありました。
国内営業の時代、販売店をまわる仕事をする地区担当員は、月一回A42枚程度の活動レポートを書いていました。
でも、インターネットの時代、一カ月に一回のレポートを書くのもおかしいと思い、訪問の都度、写真なども入れ、簡単なレポートをできるウェブシステムをつくりました。
そのシステムをみんなに使うようにお願いするのですが、なかなかみんな使ってくれません。ねばりづよく取り組んで、結局みんなが使うようになるまでに1年近くかかってしまいました。
なぜだろう?当時はわかりませんでしたが、結局、一カ月活動して、月に一度オフィスでレポートを書くという習慣が変わらなかったのだと思います。
毎回、出張の都度、移動中にでも簡単にレポート出すほうがまとめる手間がはぶけて楽だと頭で考えましたが、出張続きは疲れます。移動中は移動中で、ホッと一息をつくという習慣で健康のマネジメントをしている人もいます。
習慣を変えないと困るのであれば変えるのですが、そこまで困ってなければ、あえて変えたくはない。
商品企画のプロセスは、長い歴史の中で改善をかさねてきたプロセスです。それぞれ商品開発の段階に応じて、会議が設定され、議論し、決めることが明確になった大変よくできたプロセスです。
その会議をとおらなければ、クルマの開発にGOはかかりません。しかも、たくさんの部署が関連している。そのプロセスを変えるというのは、並大抵のことではありません。
くわえて、とても忙しい。仕事はギリギリのスケジュールですすみます。現状の仕組みでなんとか間に合わせるので手一杯です。
いくら頭で変えることに納得していても、変えようという気持ちがあっても、忙しさと習慣のなかで、変えることができずに仕事は進んでいきます。
こんなふうに、変えようとしたとき、習慣の力はつねに立ちふさがる。だから逆に、
習慣にしてしまえば、その力はとてつもなく強いということになります。
習慣の力という本を読みました。

習慣の力 The Power of Habit (講談社+α文庫)
- 作者: チャールズ・デュヒッグ,渡会圭子
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2016/02/19
- メディア: 文庫
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習慣はだれでも変えられる。そうその本には書いてあります。何かのきっかけで、何かを得ようとして、必ず決まった行動することが習慣なんだそうです。習慣を変えるには違う行動をしても同じ結果を得られる、あるいは、もっと良い結果を得られるということがわかるまで、ねばりづよく取り組むことが必要なんだそうです。
変わるためには、頭で理屈がわかる、感情でやろうと思う。この二つがそろえば変わると思っていました。でも、変わるにはもう一つ必要なことがある。
頭、こころ、習慣、この三つがそろってはじめて変わる。
必ず学べることはある
学んだことは次の人にわたす
Everything is beautiful, nothing hurt