とにかく空いた時間ができたら、できるだけ現場をまわることにしています。今までの失敗をふりかえって、現場のリアリティが大事だと思うようになったからです。
現場に出ると、ほんとに何か新しい発見があります。
それで、今さらながら驚いたことは、同じ整備工場という事業でも、ほんとにさまざまだということです。
家族で細々とやっているところ。家族で元気にやっているところ。数人の社員を雇って、忙しいけどグチを言いながらやっているところ。大規模にキレイな工場で経営されているところ。
今見るさまざまな整備工場はまるで、整備工場という生き物の進化を見ているようでもあります。
さまざまな整備工場は、元をたどれば、すべて家族やともだちなど限られた人と設備でスタートしたはずです。
それが50年くらいの間に大きな差ができた。
では、その差はどうやってできたのか?
もし、ビジネス書であれば、成功している工場の今やっていることを分析して、ビジョンがあるとか、仕組みがあるとか、いくつかのポイントにまとめて、それが成功の秘訣と書くんだろうと思います。
でも、自分が感じたことは少し違います。
結局、成功するかしないかは、成功するための選択をその時その時に積み重ねてきたかどうか?
たとえば、
最初のころ、少しちらかりだした工場をキレイにそうじして帰るかどうか?
なじみのお客さんを競争相手にとられたとき、なぜとられたかを考えて手を打つかどうか?
仕事が順調に伸びだしたとき、あらたに人を雇うかどうか?設備をふやすかどうか?
人がやめそうになったとき、やめないために職場をととのえるかどうか?
新しい技術が出たとき、それをいち早くとりいれるかどうか
どんな事業も選択の連続です。その選択をどうするのか?
以前書いたように、いばらの道を選ぶのか?楽な方、何もしない方を選ぶのか?
そして、いばらの道を進んで道は開けても、次にまたすぐ、さらにきびしい選択がやってくる。その時、さらにいばらの道をすすむのか?すすまないのか?
人はその選択の連続に志の大きさや勇気を問われ続ける。
ビジネス書が教えてくれる成功の秘訣は、そのたくさんの選択の結果です。
成功した人はおそらく最初からビジネス書がまとめているような秘訣がわかってつくりあげたわけではない。
だから、最近思うのですが、本人の経験に基づいて書かれていないビジネス書って、たいていつまらない。
むしろ大事なのは、そのときそのときの選択。どんなときにどんな選択をしたのか?
今、矢沢永吉さんの成り上がりという本を読んでいるのですが、これがおもしろい。これなんかまさに選択の連続です。

新装版 矢沢永吉激論集 成りあがり How to be BIG (角川文庫)
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言いかえれば、
どんな人もその都度の選択を正しくし続ければ成功できる。
必ず学べることはある
学んだことは次の人にわたす
Everything is beautiful, nothing hurt