見つけた現場のリアリティをいくつか書いてきました。
今まで書かなかったちょっとしたビックリもまだまだあります。
掃除するヒマがあったら、仕事しろっておこる整備工場のおじさん。
コーヒー飲んでく?ってすごく元気に言ってくれる工場のおかみさん。コーヒー入れてくれるんだけど、待ち合いスペースがないからなんと立ち飲み。それでも、おかみさんが元気だから、コーヒーがすごくおいしい。
もうやってられないよ〜いずれつぶれるよ〜やめたいよ〜とグチりながら、整備工場のためにがんばっている部品商のおやじさん。
タイヤはめ替えにプライドを持って、ピカピカにはめ替えの器具を磨いている茶髪のおにいさん。
ほんとにいろんな現場があります。
でも、なぜ現場のリアリティって行かないとわからないのか?なぜ頭で考えることと現場はちがうのか?
それは人は頭で考える理屈どおりには動かないからだと思います。
そもそも人間の本能はこわれています。
以前書いたとおり、人は生まれてから子孫を残せるようになるまでに15年くらいかかる。その間に、子孫を残すという自然な気持ちを忘れてしまいます。だから、そのための性欲をつくらなければならない。
そのため、人は幻想をつくりました。人は裸を見たら興奮しますが、もしこれが動物の本能なら、すべての動物は興奮しっぱなしです。
なぜ、女性は髪をのばすのか?スカートをはくのか?ビジネスマンはネクタイをするのか?服には襟がついているのか?
なんの理屈もありません。
当たり前だと思ってることも実はなんの根拠もない。頭で考えてもわからないことばかりです。だから、現場に行かないと現実はわからない。
一方、現場に行くのはめんどうくさい。頭で考えていることと現実がちがうとわかるのは、企画のやり直しになったり、自分が間違っているということがわかるので、あまり心地よいことではない。
それが現場に行くことをなんとなく後回しにしてしまう理由なんではないかと思います。
以前、志の話を書きましたが、美しい志には、野心や虚栄心やどん欲さといった気持ちが含まれています。
現場は理屈では割り切れない人間らしいことに満ちている。
人が人にするのがビジネス。世の中、あたまで考えるきれいなことだけではない。だから、現場に出ないとビジネスはうまくいかない。
だから、現場に出て考えるビジネスはおもしろいし、成長させてくれる。
大きくなっても現地現物を大切にし続けるトヨタはなぜ強いのか?その強さの理由をあらためて感じました。
必ず学べることはある
学んだことは次の人にわたす
Everything is beautiful, nothing hurt