キムライフ・キムライブ

もらったものは次の人に渡す。日常での気づき、過去のトヨタでの出会い・経験、大好きな本や音楽などからもらったものがどこかの誰かにわたり、もし役に立てればうれしいです。

太宰府天満宮の地域ビジネスがすごい

息子が大学受験で勉強中のとき、福岡出張のついでに太宰府天満宮に行きました。地元の販売店さんに神主さんをご紹介いただいたおかげで、神主さんから面白いお話を沢山お聞きすることができました。

 

太宰府天満宮は、全国の菅原道眞公をお祀りする天満宮の総本山で、本殿は菅原道眞公のお墓でもあります。ご存知学問の神様。沢山の人たちがお参りされていました。

 

今ではすっかり有名になった太宰府天満宮ですが、戦後間もない頃は、1日の参拝者が一人なんて日があるほど厳しい時もあったそうです。

 

今のようになったのは、先代第38代のおかげだといいます。

 

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先代はハーバード大学に留学、その時にアメリカの車社会を体験。日本にも必ずその時代はやってくると確信し、帰国後、

 

まだモータリゼーションが始まる前に、1500台の駐車場をつくります。

 

今、中国からの観光客はたいへんな数です。なので大きな駐車場があることは観光コースになるうえで不可欠。現在、1500台もの駐車場をもった神社仏閣はあまりなく、太宰府天満宮は定番の外国人観光コースになりました。多いときは1日170台もの観光バスが来るそうです。

 

また、駐車場は参道のにぎわいを作ることもねらって、天満宮から歩かないといけない少し離れた場所につくりました。

 

駐車場と天満宮をむすぶ参道はすごいにぎわい。この参道にあるスターバックス東京オリンピック競技場を設計した隈研吾さんの設計です。

 

参道を歩いていて、やたらに目につくのは名物のお餅、梅ヶ枝餅の看板。実はこのおみやけは、太宰府天満宮が基準を決めて、誰でも作って売れるようにしています。

 

銘菓のブランドというと、普通はお菓子屋さんのもの。だから、京都の八つ橋など、本家だ元祖だと言い争ったり、そうは言っても、お店の数が少なかったりしますが、梅ヶ枝餅はライセンス制だから、たくさんのお店が作って売ることができる。だから、太宰府天満宮を代表するおみやげとして、梅ヶ枝餅は育ちました。

 

そして、自分にとって一番の驚きは、農耕の神様や芸能の神様でもあった天満宮を敢えて学問の神様にしぼって宣伝したことです。

 

神様なら、いろんなことに御利益があるほうが、それだけたくさんの人をカバーできますから、できるだけいろんな神様にしたくなるところです。

 

車の場合でも、燃費がいい、走りがいい、デザインがいい、静かさがいい、乗り心地がいい、たくさんの性能があると、全部アピールしたくなります。

 

でも、太宰府天満宮は違いました。みんなに覚えてもらうために、シンプルに学問の神様に絞り込む。そのことによって、受験生がお参りするのは天満宮ということになりました。

 

天満宮の総本山ということで当たり前のようににぎわっているかと思えば大間違い。そこには、将来を見据えて、様々な手をうった苦労がありました。

 

まるで地域にねざしたベンチャー企業です。

 

ただ伝統を守るだけでは神社だって愛され続けることはできない。

 

将来のために常にチャレンジをし続けなければならない。勉強になりました。

 

ちなみに、太宰府天満宮の神主さんは菅原道真の末裔。大学受験に失敗するわけにはいきません。大学受験の時はたいへんなプレッシャーだったそうです。

 

必ず学べることはある

学んだことは次の人にわたす

Everything is beautiful, nothing hurt