断崖絶壁のような山が煙ふきだす山をとりかこんでいる。そして、外輪山の頂は木が生えていません。草原です。だから、阿蘇山は草原につつまれたような山です。
大昔、草原の多い場所で、外輪山と阿蘇山の間は田んぼにも適した場所。草原では牛や馬を育て、その馬や牛で田んぼを耕す。酪農もする。そんな風にして人が住み始めたそうです。
そして、その草原を維持するために始めたのが野焼き。草原なのは阿蘇山が噴火を繰り返してきたからかと思ったら、野焼きをして、草原の状態をたもっているそうです。
おだやかに見える草原も、そこには人の営みがある。そして、火口からふきだすけむりは、まさに地球が生きているというか、マグマが近くで沸き立っていることを感じさせる素晴らしい景色でした。
そして、高千穂。
天孫降臨、神様がおりたったといわれている場所です。
神秘的な景色がひろがる峡谷、高千穂峡のほかにも、神さまがおりたった土地だけあって、たくさんの神社があります。
そこには神さまがおりたったにちがいないと思わせる雰囲気がありました。
こうした神話はつくり話だという人もたくさんいると思いますが、問題はそれがつくり話かどうか、ほんとかどうかではなくて、それを信じるかどうか、信じることを選ぶかどうか?
なにかを信じて生きることって、人生の救いになるなって、こういう場所にくると思います。
泊まりは黒川温泉。
温泉の美味しい食事をたべ、露天風呂につかって、湯舟からたちあがる湯気をみていて思いました。
この温泉はあの阿蘇のもくもくと煙をだす火山、もえたつ地球から生まれている。そこからたちあがる湯気は、空にのぼり、いつか海になったり、雨になってまた土にもどる。
その土の上で人が野焼きしながら、食物をつくっている。
火山で生まれた温泉につかっている自分は、さっき野焼きや酪農で殺されたものから作られたおいしい食事を食べて、ここで呼吸をしている。生物の循環のなかにいる。
地球の循環、生物の循環、自分はそんな循環のなかのちいさなちいさな一部なんだなぁ〜
仏様が言った輪廻転生って、こういうことを言っているのかなぁ〜
そんなことを思いました。
必ず学べることはある
学んだことは次の人にわたす
Everything is beautiful, nothing hurt