松下幸之助が経営とは何かと問われて答えた言葉だそうです。
雨が降ったら傘をさす
きわめてあたりまえで、それが経営の極意だと聞いたときは不思議でした。でも、理由を聞くとこれがなかなかふかい。
雨が降ったら傘をさすためには、3つのことができないといけません。
まず、雨が降ると予想しなければならない。
次に、あらかじめ傘を用意しておかないといけない。
そして、雨が降ったら気づかないといけない。
このシンプルなことが会社の経営となると、案外むずかしい。
たとえば、自分は営業部門が長かったのですが、営業部門は毎月販売状況を分析報告をします。
まず、販売計画、目標をたてるのがむずかしい。
先のことがわからないなかで、なんとか計画をたてます。本来であれば、将来どうなるかの仮説をたてて、その仮説にもとづいて目標をたてる。ところが、仮説をたてるのもむずかしいから、ある程度適当にたてることになる。
つまり、雨が降るかどうか予想するのがとてもむずかしい。
次に、実績がでる。その分析と報告。世の中で何が起きているのかを気づいて報告しなければならない。
そして、計画との差を報告するのですが、そもそも、計画があいまいだから説明もあいまいになる。
そこで、一番よく使うコメントが、
なにがおきているのかもう少し様子をみたいと思います。
計画と差があるということは、異常なんだから天気でいえば雨です。だから、様子をみるということは雨が降ってないことにするということになります。でも、何かが起きていると言って間違った行動をおこすより、様子を見ると言って何もしないほうが自分のリスクはありません。だから、様子を見ると言ってしまう。
つまり、雨が降っていることを気づくこともむずかしい。勇気がいる。
経営とは雨が降ったら傘をさすこと。
めちゃくちゃシンプルだけど、めちゃくちゃむずかしい。
今は変化の多い時代、雨がよく降ります。どうやって、その雨に気づくのか?
松下幸之助ってすごいなと思います。
必ず学べることはある
学んだことは次の人にわたす
Everything is beautiful, nothing hurt