仕事は基本、デジタルで進めるべきだと思います。
なぜなら、デジタルとは物事に白黒つけるってこと、すなわち決断するということだからです。
以前も書きましたが、決断とは、いいかわるいか、55対45の状態で、どちらかに決めるということです。
55対45で55を選べば、その時点で100対0になります。それが決断であり、デジタルということです。
マトリックスの主人公ネオの言ったとおりです。
逆にアナログは55対45をありのままにあつかいます。これは白黒つけない分効率がわるい。
このことは音楽の記録媒体を考えるとよくわかります。
レコードはアナログです。
黒いプラスチックに音の波をそのまま刻みこみます。そして、きざみこんだ溝の上に針を走らせて、音の波をそのまま再現します。
一方、CDはデジタルです。
音の波を周波数ごとのデータで記録します。10000ヘルツは10、10001ヘルツは20といった感じです。そのデータをよみとって音にするのですが、これをカタチにすると波にはならず、細かいギザギザの階段みたいになります。
記録できる量ですが、レコードは直径30センチの円に20分ほどしか記録できません。CDは直径12センチに100分近く記録することができます。
DVDになると映像まで含めて記録できてしまう。
つまり、デジタルに物事をある程度わりきって考えるようにすると、処理できる量が画期的にふえるわけです。
現実はアナログです。
そのあらゆる部分をそのまま考慮しようとすると、処理できることは限られてしまう。でも、今は変化がはげしく早い時代です。たくさん早く処理しないといけません。だから、現実のいろんなことを決断してデジタルに理解して、処理する必要があるわけです。
そのためには、
いろんなことについて普段から、自分の判断をすませておくこと。
これはこう、これはこうと自分の白黒をつけておくことが大事です。
以前紹介した20年間不敗の雀士、桜井章一さんは、決断は1秒。そのためには、準備、実行、後始末をキチンと繰り返すこと
だと言われています。
ただ、白黒つけると、なにかをわりきってすてることになります。
さっきの音であれば、波とこまかいギザギザ階段の間のすきまはすてることになる。
すてた音は人が気づかないくらいの音で問題はないけれど、
人の場合、すてられるのは人のちょっとした違和感であったり、反対意見だったり、気持ちだったりします。
それが、どんどん積もっていくと、人の気持ちなら、不安や不満が、マグマがたまったみたいになります。
だから、
仕事をデジタルにすすめながら、人にはアナログの優しさを常に忘れずに対することが大事だなと思います。
考えてみれば、世の中の進歩はずっとそうやって進んできたと思います。
新しい技術で、工業化や情報化が進む。工業化や情報化が進むとその時気づかなかったひずみが、公害を起こしたり、社会問題を起こしたりする。そういう問題が起きたら、その問題を解決する。その繰り返しです。
必ず学べることはある
学んだことは次の人にわたす
Everything is beautiful, nothing hurt