映画「Yesterday」を見て、ビートルズの歌がほんとうに美して素晴らしいと感じたことを書きました。
で、なぜそんなにすばらしいのか考えてみました。それで思ったこと。
それは、二人の才能がひとつになって歌ができているということ。
ビートルズの曲のほとんどはジョンレノンとポールマッカートニーの合作です。他のバンドでも合作ということになっている曲はたくさんありますが、そのほとんどは歌詞を書いた人とメロディを書いた人、あるいは、アレンジを考えた人の合作です。
ビートルズの場合も、そうした合作もありますが、歌詞もメロディも一緒につくったんだろうなぁと思われる歌や、それぞれがつくった部分をつなぎ合わせてつくったなと思う歌がたくさんあります。
たとえば、She loves you
この曲はほぼずっとふたりが歌ってハモっている。普通のコーラスは主旋律とサブの旋律があって、サブはうつくしいメロディではないのに、この曲はどっちのメロディもすばらしくて、時々主旋律がいれかわったりします。
I’ve got a feeling
まずポールが歌ったあと、まったく同じアレンジでまったくちがうメロディをジョンか歌います。そして、最後はふたりがそれぞれのメロディを歌う。それがとけあってなんともカッコいい。
ほかにもそんな二人でつくったすばらしい曲がたくさんあります。
なぜ、そんな風に曲がつくれたのか?
よっぽど二人の才能の相性がよかったのだろうと思っていましたが、その理由の一つがビートルズのドキュメンタリー映画「EIGHT DAYS A WEEK」をみてわかった気がしました。
特にスターになる前、ビートルズの4人はとにかく24時間一緒にいて、ものすごい量のライブをやっているのです。その生活はほとんど一心同体のような生活。
そうした演奏や生活をかさねるなかで、きっと二人の才能が混ざりあい、融合していったのではないかと思います。
それは、 ちょうどとてもおいしい料理に似ている。
たとえば、お味噌汁。
カツオに昆布、いりこでとっただし汁に味噌をまぜておいしいお味噌汁ができる。水に味噌をとかしただけのお味噌汁はおいしくありません。
こんぶのお出汁は、水で時間をかけてもどしたほうがいい味が出る。かつお節はさっとお湯に通すだけの方がいいけど、かつお節ができるまでにはとても長い時間と手間がかかっている、そんなちがった個性があわさって、畑でとれた豆からできた味噌とあわさると、とってもおいしいお味噌汁かできる。
なんか、ジョンとポールという個性豊かな二人が長い時間をともにして、それぞれの良さが見事に融合した歌が生まれた。その歌のうまれかたとお味噌汁って、ちょっと似ているなと思います。
やっぱり、ひとりよりふたり。
必ず学べることはある
学んだことは次の人にわたす
Everything is beautiful, nothing hurt