そんなに新しくもなく派手ではないけれど、やらなければいけないことってあります。
そういうことって、いろんなことの質をきめたり、人の自信をつくったりするなと思います。
この間、現場の取り組みや改善の話を聞く機会がありました。
現場の責任者の方はとても熱心に自分たちがやってきたこと、やっていることを説明してくれました。
その様子にとてもプライドを感じたんです。
その時、
やるべきことをきちんとやっていること、それを少しでも改善しようとコツコツがんばっていることって、人を強くするんだなぁと思いました。
昨日、とんかつの話を書きました。昔、こだわりの料理をつくる割烹料理やさんの話を書きました。
料理もそんな派手ではないけれど、やらなければいけないことをていねいにきちんとすることで、質が決定的に変わると思います。
とんかつであれば、まず美味しい豚肉を仕入れる。
その豚肉の筋切りをする。塩はつくる前20分前くらいにすり込んでおく。
豚につける小麦粉はきちんとはたいて余分な小麦粉はおとす。
パン粉はパンをミキサーでこまかくくだいて新鮮な生パン粉をつくる。
豚肉にパン粉をつけるときは手のひらでしっかりおさえる。
そのほか、油の鮮度、温度、あげる時間、などなど
派手ではないことに手間を惜しまず、すぐにはわからないようなことにも手を抜かずに、ていねいにつくられたとんかつはとてもおいしい。
そんな料理をつくっている人が料理をつくっている姿もまた、どこか誇らしげに見えます。
巨人の桑田元投手は講演のなかで、裏の努力の話をされました。表の努力は野球がうまくなる努力、裏の努力とは、小学校のときは勉強、高校のときは寮のトイレ掃除、靴を並べること、グラウンドの草抜き。一見、野球の上達になんの関係もないような裏の努力で、野球の実力がとてもあがったそうです。
禅の修行でも、お経を唱えるいっぽうで、お寺の掃除をすみずみまですごくきちんとします。
VUCAの時代、これからどうなるのかがわからず、不安になることも多い時代ですが、そんな時代こそ、こうした
派手ではないけれど、やらなければいけないとこをきちんとすることが人の落ち着きをつくる。
考えるより、悩むより、つみかさね。
そんなことを誇らしげに現場の改善の説明をする人を見て思いました。
必ず学べることはある
学んだことは次の人にわたす
Everything is beautiful, nothing hurt