1分間説明ストーリー、資料の背骨ができたらその骨に肉づけをしていきます。
1分間説明ストーリーで考えた新聞の見出し程度の文を説明するために必要な情報を考えます。
たとえば、
「暖冬で冬用タイヤの需要が低下」という見出しを説明する情報としては、暖冬をあらわすデータとして月別平均気温の推移、月別降雪日数などが考えられます。傾向をあらわすために少なくとも数年程度の情報は必要でしょう。地区は愛知県にするのか?昔から降雪の少ない三河地区は除いて、名古屋市にしぼるのか?暖冬になった年の気温や降雪に近い地区との比較も面白いかもしれません。
とこんなふうに
できるだけ、説明に効果的と思われる情報を考えます。
その全部を使うとデータがいっぱいになってしまうので、
そこから、2つ程度のグラフか表になる程度の情報にしぼります。
たとえば、平均気温より降雪の方が売上に影響するなと思ったら、降雪日数にしぼる。
時期は5年前の暖冬とも比較できたほうがいいので、去年と2年前と5年前にしぼる。地区は……
というようにして、説明ストーリーを説明するために効果的な情報とその情報につける見出し、新聞の小見出しにあたる文を考えます。
つかう情報が決まったら、それをどういう形式であらわすかを考えます。
表にするのかグラフにするのか?グラフなら円グラフ、棒グラフ、折れ線グラフ、棒グラフと折れ線グラフの組み合わせなどどんなグラフにするのか?
なんでもかんでも、グラフがカッコいいと思ってすぐグラフにするケースをよくみかけますが、表のほうがいいこともあります。たとえば、表には同じスペースの中に盛り込める情報量が多く、正確な数値を表すことができるという利点があります。
逆にグラフは正確な数値はあらわせませんが、一目で何がポイントなのかを明確に表すことができます。
現場の実態を知らずにデータをつかうのは危険です。
特に、平均値や合計値を使うのは要注意です。
平均や合計は必ずしも実態をあらわしているとは限りません。そのデータが何をあらわしているのか、ちゃんと理解した上で使う必要があります。
また、説明ストーリーを裏づけるものはデータだけではありません。
データがないケースもあります。その場合は、
現場に行って、ヒヤリングをする、写真を撮るなど、数値以外の裏付けとなる事実をあつめます。
こうした肉づけのなかで、考えた説明ストーリーを見直す必要がでたら、説明ストーリーの一部を見直して、全体の磨きをかけます。
こうやって、
説明ストーリーが自分の思い込みや一人よがりではないことを示すデータや事実、その見せ方が決まれば、1分間説明ストーリーの肉づけの出来上がりです。
肉づけが決まれば、各々のストーリーパートの量が決まります。
各ストーリーパートの量が決まったら、資料のレイアウトを考えます。絵画の下書きみたいな感じで、レイアウトを決め、いよいよ資料の作成作業です。
必ず学べることはある
学んだことは次の人にわたす
Everything is beautiful, nothing hurt