昔、聞いた講演です。
今まで聞いた講演の中で、最も印象に残っています。元塾の先生だった木下晴彦さんという方の講演でした。
演題は「人が幸せになる法則」
法則は全部で5つあります。まず
法則その1「目的が変われば、人生が変わる」
講演者の方は、もとは有名塾の先生で生徒を一流学校に合格させるために、スパルタで生徒を教えておられ、成果は挙がっていたのですが、生徒からの人気のなさ、生徒の態度の悪さに悩んでおられました。
そこで、あるお爺さんにそのことを相談します。すると、その老人はこう問いました。
「君は何のために働いているのか」
一流校に合格させるためと答えると、
再び「なぜ一流校に合格させるのか」と問われ、
一流会社に就職しやすいから答えると、
再び「なぜ一流会社に就職させるのか」と問われます。
そうやって、なぜなぜが続き、いよいよ講演者は沈黙してしまいます。その時、老人は答えます。
「人は生まれながらにして役割を持っている。その役割を果たすために働いているのだ」
講演者は数学の先生でしたから、「合理的に証明できなければ、そんなこと信じない」と食ってかかります。すると、老人は合理的に証明してしまったのです。
「自然に無駄なものはあるかね?」
「ありません」
「人間も自然の一部だね」
「はい」
「では、無駄な人間はいないということだね」
「はい」
「無駄でないということは、役に立つということだね」
「はい」
「役に立つということは役割を持っているということだろ」
証明終了。
それから、講演者の方は、自分の役割は何かを見つけるため、生徒のお母さんたちに何故、子供を塾にいれたのか質問をします。
お母さんは一流校に入れたいからと答えます。
そこから、なぜなぜ攻撃が始まり、お母さんたちは沈黙します。そして、全てのお母さんがこう答えます。
「幸せになってほしいんです」
では、幸せとは何ですか?と聞きますと、
健康で、お金に困らず、友達がいて…………
そこで、講演者の方は衝撃を受けたそうです。誰一人、幸せは一流校に合格することと答えなかったからです。
その時から、講演者の方の働く目的は、生徒たちを一流校に合格させることから、幸せにすることに変わります。
その時から講演者の方の人生は劇的に変わったそうです。
講演はここからどうしたら幸せにできるのか、
法則その2「人に与えたものは必ず自分に還る」へと続きます。
必ず学べることはある
学んだことは次の人にわたす
Everything is beautiful, nothing hurt