キムライフ・キムライブ

もらったものは次の人に渡す。日常での気づき、過去のトヨタでの出会い・経験、大好きな本や音楽などからもらったものがどこかの誰かにわたり、もし役に立てればうれしいです。

歴史に学ぶ本

歴史から学べることはたくさんあります。
 
最初に読書に目覚めたのは三国志でしたが、その後は、歴史をドラマティックに描いた小説よりは、事実を淡々とたどりながらも、主人公のセリフや著者の語りで、著者の学びが表現されるスタイルの本が好きです。司馬遼太郎塩野七生山本七平さんの本はたくさん読みました。
 

f:id:y314t923:20200501081958j:plain

 
 
司馬遼太郎さんの小説はほとんど読みました。おもしろい本ばかりですが、一冊選べと言われると「竜馬がゆく」です。なんども読みました。以前書きましたが、ヨーロッパで仕事に行き詰まった時、この本を読んで参考にしたこともあります。
世に生を得るは事をなすにあり
絶望するよりも次の跳躍のほうが早かった
業半ばで倒れてもよい。その時は目標の方角に向かいその姿勢で倒れよ
人の世に道は一つということはない。百も千も万もある
 
名言のオンパレードです。坂本龍馬の世の中を大きく変えながら、自分自身は権力にまったく興味のない自由な生き方にも憧れました。
 
竜馬がゆく」のほかに、日露戦争で活躍した秋山兄弟を描いた「坂の上の雲」、吉田松陰高杉晋作を描いた「世に棲む日々」も好きで、何回も読みました。
新装版 竜馬がゆく (1) (文春文庫)

新装版 竜馬がゆく (1) (文春文庫)

 

 

2. 山本七平「日本はなぜ敗れるのか」
 
山本七平さんは、日本軍に従軍していた経験をベースに、日本人とは何かを問い続けた批評家です。この本は、当時の社長(奥田社長)が社員に読むことを勧められた本です。会社が負ける時はどんな風に敗れるのかを学んで欲しかったのだと思います。
 
読んで衝撃をうけました。バシー海峡の悲劇です。
 
トイレもない貨物船に武器を持たない兵士3000人をすし詰めにして、フィリピンの戦地に向かわせます。用は甲板の端で外に向かって足すので、船全体が薄く茶色に汚れて悪臭を放っていたそうです。そして、その船は潜水艦の餌食になって、魚雷1発15秒で沈みました。戦うこともなく、あっという間に命を失ってしまいました。
 
さらに、運よく戦地にたどり着いて、戦地の軍に言われること。何しに来たんだ?ここには武器も食べ物もないぞ。
 
こんな計画を遂行した当時の日本軍の本部にすごく憤りを感じました。どうして、こんなことが起きてしまったのか?山本七平さんは自らの経験にも基づきながら解説します。日本人が過去に陥った過ちですが、今もそのリスクは常にあると山本さんは警告します。
 
このほか、日本人が大切にする「空気」とは何かを書いた「空気の研究」や、大本営発表といった虚報がなぜ生まれるのかなどを書いた「私の中の日本軍」もおすすめです。

 

日本はなぜ敗れるのか―敗因21ヵ条 (角川oneテーマ21)
 

 

 
塩野七生さんの本は淡々と事実を連ねていくのですが、語り口が私情をはさまず男前で好きです。ローマ人の物語は代表作で単行本で全15巻。ハンニバル戦記もとてもおもしろかったのですが、やはり、ジュリアスシーザー、ユリウスカエサルの話が印象に残っています。
 
あらゆることを一つの目的のためだけにはやらない
カエサルは野心も虚栄心も人並みはずれて大きかったが、少し野心がうわまわっていた。
ポンペイウスは一度も負けたことがなかったが、カエサルは二回続けて負けたことがなかった。
時を熟すのを待つ。しかし時は笑って待つのでは熟さない。
知性、説得力、耐久力、自己制御、持続する意志が指導者に求められる資質である。
学びの多い本です。ただ、ローマが生まれて滅亡するまでの歴史全15巻、おもしろい時代はおもしろいのですが、そうでない時代もあって、実は9巻までで挫折してしまっています。そろそろ残りを読もうかなと思います。
 
必ず学べることはある
学んだことは次の人にわたす
Everything is beautiful, nothing hurt