さて、あるべき姿を描くための前準備の話が長くなってしまいましたが、今日は、
具体的にどんなあるべき姿を描くべきか?そのポイントです。それは一言で言えば、
絵を描くように、夢を目に浮かぶように描く。
世の中や世の中の人をこうしたいとか、そのなかで自分はこうありたいという姿の一場面をできれば写真のように描くことです。
前にも書きましたが、間違いさがしというゲームがあります。正解の絵とまちがった絵が二つならんでいて、間違っている絵はどこが正解とちがうのかを探すゲームです。
まちがっている絵をみただけでは、どこがまちがっているかはわかりません。しかし、正解の絵があると、間違えはハッキリとわかります。
今、現状の何があるべき姿と違うのかが、はっきりとわかるくらいの絵を描くことです。
では、そんな絵を描くにはどうすればいいのでしょう?
絵や写真を想像してみてください。そこには何が描かれているでしょうか?
場所、登場人物、行動、表情。時刻も描かれています。光の当たり方は時刻によって変わります。ちょっと話がそれますが、モネという印象派の画家がいます。大好きな画家なんですが、そのモネが同じ教会や睡蓮の池を時刻や季節の違いで何枚も書いている絵があるのですが、光の変化が感じられてとてもすてきです。
言葉でなら、5W1H、いつ(When)どこで(Where)誰が(Who)誰に(Whom)何を(What)どんなふうに、どれくらい(How)にしているかを明確にする
ことです。
ただ、あんまりこの5W1Hを厳密にやろうとするとうまくいきません。描く絵に登場人物が一人のことだってあるからです。
頭や理屈で考えずに、目をつぶって、映像を想像するようにします。
自分は人の笑顔を見るのが好きだと書きました。
だから、そこに登場する人、喜ばせたいと思う人の笑顔を想像します。そして、そこに登場する自分の気持ちを想像します。
で、いいなぁ~そうしたいなぁ~って気持ちになったら、それを5W1Hで整理してみて、絵や言葉にしていきます。
「わたしには夢がある。いつの日か、ジョージア州の赤土の丘で、かつての奴隷の子孫たちとかつての奴隷の主人だった人の子孫が、兄弟のように仲良く同じテーブルにつくという夢が」
キング牧師が描いた夢は差別に苦しむ黒人たち、差別がきらいなあらゆる人種の人たちの目に焼き付きました。そして、大きな力を生みました。
夢を描こう。
具体的な夢、あるべき姿が描けたら、あとは現状を確認して、ギャップを明らかにするだけです。ギャップが明らかになった現状が問題です。
あるべき姿で明確にした5W1Hの現状を確認して、ちがいを明らかにします。
あるべき姿さえ明確になっていれば、間違いさがしと同じなので、そんなにむずかしくないはずです。
以上でステップ1は終わり。今週はここまで。問題が明らかになったら、問題解決のはじまりです。
最後に過去に書いたステップ1まででおちいりやすい誤りについた記事を紹介しておきます。
Everything is beautiful, nothing hurt